今まで読んだ本の中で最も感動した本「ラムサー真・聖なる預言」について
法律の話から離れて、coffee breakとして自分が感じたことを記載するときの表題として、日日是好日(「にちにちこれこうにち」「にちにちこれこうじつ」などと読むそうで、禅の言葉だそうです)という表題を使うことにしました。
そこで、第1回目の話題なのですが、これは私が今まで読んだ本の中で最も驚いて、最も感動した本の紹介ということにしたいと思います。
「ラムサー真・聖なる預言」ラムサ著 川瀬勝訳(角川春樹事務所)
この本は、1995年に日本で初めて翻訳出版された本です。その後、別の訳者、出版社などで数回出されており、現在は、「ラムサ ホワイトブック 改訂版」ラムサ著 松野健一訳(水山産業出版部)という形で出版されています(Amazonで入手できます。こちらの方は、ややとっつきにくいかもしれませんが、翻訳は正確だと思います)。
この本の解説は、今のところ私の能力を超えているのでしませんが、それに代えて、自分がこの本を手にとった経緯、本を読んだときの印象・感じをお伝えしたいと思います。というのも、この本は、手に取った個人個人の方ごとに、その影響が異なるし、また、この本自体が読んだ人、個人個人に、その内容を体験すること求めていて、私が内容の解説をすることによって、この本が持つ力やこの本を読んだときの感動が薄れてしまうのではないかと思うからです。
私が、この本を最初に手にとったのは、司法試験になかなか受からず、実家にも居づらくなって、会社勤めをしながら、一人暮らしをしていたときでした。そのころ、私は、あまりにも試験に受からないので、自分は何をしているのだろうか、そもそも自分は何で生きているのだろうか、このまま試験に受からずに人生が終わり死んでいくのだろうか、などと非常に思い悩んでいました。そのため、司法試験の勉強の合間に宗教的な本を読んだり、書店で精神世界などと分類されているところに行っては、その類の本を眺めたりしていました。
ただ、それらの本を読んでも、どうしても腑に落ちなかったのです。うまく言葉で言い表せないのですが、「神様(仏様でも創造主でも呼び方はなんでも良いのですが)ってそんなにも狭量なのか」と疑問に思うような記述が目について、どうしても自分の感覚に合わないのです。
そんなときに、高田馬場駅前の書店で、この本を手にとったのでした。当時、似たような表題ですが「聖なる予言」ジェームズ・レッドフィールド著 山川紘矢・山川亜希子訳という本が角川書店から出されており、少し売れていました。私は、前記の本の題名をみたときに、二匹目のドジョウを狙ったのだろうなと思いました。何気なく手に取ったのですが、ぱらぱらと読むうちに、目が離せなくなりました(この本の扉の部分-通常誰々に捧ぐなどと書かれている部分-に「あなたの内なる神に」と記載されているのですが、それがある種非常に衝撃だった記憶があります)。
なぜかというと、その当時、自分が思い悩んでいたこと、自分が知りたいと思っていたことのほとんどすべてが書かれていたからです。私は、その日のうちにこの本を購入し、一気に読みました。
この本の内容は、人間としては、感情的に一部受け入れがたいことが記載してあるのですが、そのようなことを超えて、読むうちに非常に元気になってきて、やる気が湧いてきました。単純といえば単純なのですが・・・
自己啓発の本(ビジネスや経営の本などでも)などでは、「思いが実現する」「思考が現実化する」などというような内容の本が多数売られていますが、そういったことも含めてより大きな視点・より根本的な観点から、きちんと筋を通して書かれていて、自分には非常に腑に落ちたのです。
その後、紆余曲折を経て、司法試験に合格しましたが、今でも、この本は、私のバックボーンです。人間として、法律家として、感情的に受け入れにくい部分もあるのですが、それはそれで構わないし、一つ一つ体験を積み重ねていけば足りると思っています。私にとっては、司法試験に受からなかったことが人生の一大事で、そのようなときに出会ったのがこの本でした。
今、人生で困難に直面し、何日も眠れない日を送っている方には、是非とも1度手に取って読んでみてもらいたいと思っています。その方が何に悩んでいようとも、その方にとって、驚くような力が湧いてくるのではないかと思い、ご紹介させていただきました(私にとっては本当の意味で最初の一歩になりました)。